An approach of the evaluation technique of the prepreg level of impregnation is pushed forward to raise the reliability of prepregs as American ASTM Subcommittee D30 from 2014. Here, I introduce Non-Destructive test of the composite materials and components using NCU (Non-Contact Ultrasound) and prepreg level of impregnation. NCU can evaluate prepreg level of impregnation in Nondestructiveness and adapts to inspection of the in-line.
カーボン繊維がレジンに十分に含浸していない含浸率の低いプリプレグは、剥離しやすく破壊の起点となることがあり、プリプレグの含浸率を非接触および非破壊で検査する手法が望まれている。2015年よりアメリカのASTM Subcommittee D30として、プリプレグの信頼性を高めるためにプリプレグの含浸率の評価手法の取り組みが進められている。非破壊検査の手法としては超音波、X線、渦電流、赤外線、表面探傷、放射線等があるが、超音波は検査対象物の内部組織に関する情報を得ることができる。
通常超音波検査では水や油等の接触媒質を介する必要がある。非接触空中伝播超音波は水や接触媒質を必要とせずに空気中を超音波が伝播して検査対象物の内部欠陥、剥離、密度分布、組織の評価ができる。ここでは、非接触空中伝播超音波を使用したプリプレグの含浸率評価手法について紹介する。
水等の接触媒質を使用する通常の超音波検査手法に比較すると検査対象物を透過させるためには200kHz~1MHz程度の低い超音波周波数を使用して空気を伝播した際の透過性を高めている。空中を伝播する超音波は大気中で大きく減衰して、更に検査対象物の表面で音響インピーダンスの壁によりほとんどが反射される。大気を伝播する超音波は図1、式1に示されるような音響インピーダンス(Z)と、式2に示される音圧反射率(R)により、検査対象物表面で多くが反射されて極僅かな超音波だけが検査対象物内に浸透する。

空中伝播超音波では、検査対象物表面の反射の影響を受けずに測定ができる2探触子による透過法が最も一般的で、欠陥/剝離検出、密度分布測定、検査対象物の音速や厚さ測定に使用される。式3と図2に示すように透過法における検査対象物中の超音波の減衰量は、音響インピーダンス、材料組織、内部欠陥、内部組織の均一性、その他の物理特性を示すもので、材料評価の有効な手法である。図3に幾つかの、2探触子による透過法の測定事例を示す。


プリプレグの含浸率を評価する方法としては、水浸試験が一般的であるが、空中伝播超音波による2探触子の透過法は、非接触で連続モニタリングにも対応でき、有用な手法となっている。図4に空中伝播超音波によるプリプレグの評価とCスキャンによって得られた透過性を表す画像を示す。図5には含浸率の異なるプリプレグ(HLU [Hand Layup], ATL [Automated Tape Layup], AFP [Automated Fiber Placement] )の評価結果を示す。左側が含浸率の高い画像で、右側が含浸率の低い画像である。図6に示すように、空中伝播超音波の透過性は、比較対象の水浸試験との対比で比例することが分かる。空中伝播超音波によるプリプレグの含浸率の評価手法は、プリプレグの裏に塗布されている紙の有無に依存しない。空中伝播超音波の透過法ではプリプレグの含浸率だけでなく、繊維の撚り、ボンディング、剥離、密度バラツキ等の評価も可能である。



複合材は鋼材等の金属に比較すると音響インピーダンスが低いので、空気を伝播した超音波が浸透しやすい。空中伝播超音波は原理的に音響インピーダンスの壁に阻まれて検査対象物内部への浸透が低いが出力エネルギーを高めることで、水や油等の接触媒質を介さずに検査対象物の内部欠陥、剥離、密度分布、組織の評価ができる。高周波数はより高精細な検査が行えるようになり、従来空中伝播超音波では難しいと思われていたアプリケーションへの適用の可能性を意味する。
非接触空中伝播超音波のアプリケーションとしてプリプレグの含浸率の評価法に関するASTM規格が批准されれば、プリプレグの生産ラインにおいて信頼性の向上に役立つ。